消費者の不安を煽る系書籍
先日、地元図書館の分室にて食品工学系書籍を探していたところ、1冊の面白そうな書籍を見つけた。
河岸宏和氏の著作だ。彼の食品品質管理関連書籍には、食品品質管理を知る上で、10数年前に大変お世話になった。そんな彼もここまで落ちぶれてしまったのか、と思うと、隔世の感を禁じ得ない。20数年前の「食べてはいけない」「買ってはいけない」と同類なのである。
本書プロフィールには「毎年100ヶ所以上の食品工場、厨房などの点検、教育を行う「食品のプロ」」とある。
私も20年の間に食品工場や飲食店を年間1000箇所、トータル10,000箇所は見てきたが、こんな文言をプロフィールにするなんて無理で、食品関連法規やの製造、販売現場は日々変化しているのだ。
本書をチラ見したところ、褒める企業(飲食)は実名で出し、ネガティブな点は隠すという手法は、過去の類似に出版された、煽る系書籍と同じ。著者もコンサル相手を失ってはならないと懸命なのかは知らないが、アンフェアである。どうせならネガティブ情報も拡散してくれたら良いのに。
本書を鵜呑みにされたら大変困惑する事項が多数あるので、それら事項を取り上げながら何度かにわたって解説していきたいと思う。