食と音楽と

良い食事と良い音楽は人を幸せにするって本当かしら? 46歳でADHDと判明後解雇され無職となった今を綴る

福島第1原発処理水開放へ

昨晩の毎日新聞の報道より 日々蓄積される処理水について進展する模様。

news.yahoo.co.jp

 

この記事の中に、毎度のことながら悪意のある文章がある。

原発の建屋内で連日生じている汚染水には、高濃度の放射性物質が含まれている。このため、東電は多核種除去設備(ALPS、アルプス)に通すなどして、トリチウム以外の濃度を下げた汚染処理水をタンクにためている。しかし、空きタンクを設置できる敷地がなくなりつつあり、政府・東電は汚染処理水をどうやって処分するのか決断を迫られていた。

なかでも、

トリチウム以外の濃度を下げた汚染処理水

 これだ。処理水に対して何で汚染と付けるのか。あたかもトリチウム以外の放射性物質が含まれているような印象を受けるではないか? ここは「トリチウムのみが存在する処理水」で事足りる。違いますか?

 

トリチウム三重水素とも言い、通常の水素とは異なり、原子核に陽子と2つの中性子を持ち、β線を放出しながら確変する放射性同位体のことで、半減期12.32年。

トリチウム原子力発電所の核反応において、必然的に生成するが、他の放射性物質と大きく異なるのが、水素と同じ化学的性質を持ち、単体の水素ガスではなく、トリチウム水HTOとして存在すること。厄介な点として、化学的挙動が通常の水H2Oと全く同じである。原子番号3リチウムのようなイオンとして存在できず、トリチウムのみをイオン交換樹脂に吸着させることができない。

 

ただし、見方を変えれば、水という利点を活かし、希釈が無限大であること。

現に、世界各国の原子力発電所では必然的に生じるトリチウム水を希釈し海洋放出させている。この海洋放出によって、近隣海域の生物中の水素がトリチウムに置き換わる(生物濃縮)事実はなく、適切に処理された水であることをモニタリングていれば何の問題もない。

 

上記昨晩の報道を始め、マスコミ各社がなぜ、正しい処理水の知識を報道しないのかが問題である。この報道をもって、科学知識に乏しい読者が受ける印象は「今まで溜めてきた理由」「海洋放出の安全性」に専念すべきだ。

 

今更、朝日毎日東京の読者には通じないでしょうけどね。とても残念。