コロナ禍を見て 食品衛生の観点から
昨日、久しぶりに新規ラーメン屋を発掘。
最寄り駅は埼玉県と東京都との境界に近いH駅。
今は食べログ等で評価が蓄積しており、参考にすれば余程のハズレの店舗に行くことは無くなった。
その店は鶏出汁を売りにしているラーメン店で、透き通った濃口醤油のルックスが実に美味しそうでチョイス。
入店し、食券機で精算し、着席。
すると店主らしき従業員に「済ませられましたでしょうか?」と聞かれる。
何を言っているのか訳がわからず「え、何が?」と聞くと「アルコール消毒ですが」
箸を使って飲食するのになんで消毒なの?と毎度思うのだが、これはさておき。
このアルコール消毒、実に可笑しな儀式で、飲食に少しでも携わったことがあれば、今、巷で使用されているアルコール消毒液の使い方がおかしいと感じているはずだ。
アルコール殺菌は、「手指を石けんで洗浄後、水道水で濯ぎ、手をペーパータオルで拭いて”水気を取り除いた後に”、適量噴霧し、風乾する」と習っているはずだ。この通り使用しないと、アルコール殺菌の効果が期待できない。
特に、水気を除くことでアルコールの濃度が保たれ、風乾時の作用により初めて殺菌効果が現れるとされている。
実のところ、アルコールの微生物に対する殺菌機序は科学的に明らかとなっていないが、殺菌効果のあるアルコール濃度は75〜80%程度であることが証明されている。
行政の指導もそうだが、明らかに気休め程度としかならないアルコール消毒を勧めるのは、単に衛生機材メーカーへの儲けにしかならないのだよなー、とこの可笑しな儀式であると思うのである。
そんなにコロナが怖ければ、お手洗いにも手指洗浄器具とペーパータオル、アルコールの3点セットで常設して欲しいものである。